(月刊タイガース11月号より抜粋)
―先日の引退会見から二週間近くたちましたが、今はどのような心持ちで毎日を過ごしていますか?
うーん、どうなんだろうなー(笑)。何だかよくわからない感じなんですよね。
―寂しさ、違和感、あるいは開放感、スッキリした感じとか…。
その全部ですね(笑)。今言われた感情が全部ある感じですね。
―よく引退後は「第2の人生」などと言われますが、この先の自分の生活への期待とか逆に不安みたいなものは感じますか?
不安はありますね。これからまた今までとは違う社会の中に入っていくわけなので、社会人1年目と変わらない、ルーキーですね。いろいろと社会勉強をして、世の中の仕組みだとかそういうものをちゃんと把握していくんだろうなと、そう感じています。
―岩田投手自身は、残り半分の人生を、どういうものにしていきたいと思っていますか?
今までプロの生活でやってきた、さっき言ったような活動を、今度はより動きやすくなると思うので、どんどん広げていきたいと思います。Ⅰ型糖尿病の認知と根治を目標に行動できたらな、と。
―また引退するにあたって、岩田投手はファンのことをBig Familyと表現しました。ファンに対する思いというのはどういうものがありますか?
僕がプロに入って最初は、自分が野球に集中することによって、タイガースの一員になれるって思っていたんです。でもそれはもう当たり前のことであって、やっぱり応援してくれるファンの方がいて、そのファンの人たちの熱い応援がすごく僕の力になるんだと。その応援してくれているファンに恩返しをしたいというか。最後にそういう感謝の気持ちを、Big Family、でっかい家族、みたいな言葉で表現させてもらいました。
―そのファンに向けて、岩田投手としての最後のメッセージをお願いします。
16年間、ありがとうございました。つらい時も楽しい時もたくさん熱い声援を送っていただいて本当に感謝しています。僕はまた、次のステップにいきますが、強いタイガースはずっと続くと思うので、これからもたくさんの声援をよろしくお願いします。